神経ブロック療法

神経ブロック療法とは

神経ブロック療法とは、神経や神経の周辺に局所麻酔薬を注射して、痛みをなくす方法です。麻酔薬が神経に作用し、痛みの伝わる経路をブロックすることで、痛みを取り除きます。痛みが緩和されることで血流がよくなり、筋肉のこわばりもなくなります。
一回で痛みが完治するものではなく、薬物療法と併せて複数回実施するのが一般的です。神経ブロック療法には、いくつか種類があり、痛みの種類や症状により使い分けます。主なものは以下の通りです。

星状神経節ブロック

星状神経節ブロック(せいじょうしんけいせつ ぶろっく)は、首の付け根、のどのあたりにある「星状神経節」という交感神経の節に局所麻酔薬を注射して、交感神経の機能を一時的に抑える方法です。

硬膜外ブロック

硬膜外ブロック(こうまくがい ぶろっく)は、背骨の下の方(腰のあたり)に局所麻酔薬を注射し、脊髄を覆う「硬膜(こうまく)」の外側にある「硬膜外腔(こうまくがいくう)」に麻酔薬を注入して、神経の興奮を抑えて痛みをとる方法です。

トリガーポイント注射

「トリガー」は「引き金」、「ポイント」は「点」という意味です。押すと強い痛みを感じる部分が、痛みを引き起こす“引き金”となる場所です。筋肉に直接、局所麻酔薬や鎮痛薬などを注射し、痛みをとります。

総監修:
日本大学 名誉教授 小川 節郎 先生